アグファの看板レンズ、AGFA COLOR-SOLINAR 50mm F2.8の、M42-Nexダブルヘリコイドマウントのレンズです。

カラーフィルムで有名なドイツの AGFAは、戦前から1980年代に中級～普及価格帯のカメラを多く作っていました。そのアグファの主力レンズがテッサー型のゾリナー SOLINARです。エクターやクセナーと並んで、発色や解像度が好く有名なレンズですが、日本では知名度はかなり低いです。ゾリナーはアグファ製カメラにしか搭載されておらず、そのほとんどは固定のレンズシャッター機です。Ambi Silette 連動距離計式カメラのみレンズ交換可能で、その標準レンズが、COLOR-SOLINAR 50mm F2.8 です。

フィルムメーカーのレンズは良く写ると言われるぐらい、良く写るレンズです。
日が西に傾き始める午後三時頃から、日没前の黄昏時までが、このレンズが豹変する時間帯です。通常は黄昏時に近くなると、写真がくすんでメリハリがなくなってきますが、COLOR-SOLINARは、薄暗くなってきた風景から、被写体が浮き出て来るのです。 何とも不思議なレンズです。

レンズ交換式カメラのレンズなので、広角望遠も簡単に交換出来るように製作しようと思いましたが、余りにも特殊マウントなので、標準レンズ
をM42マウントにしてあります。フランジバックは、ヘリコイドマウントアダプターの厚みで調整しています。へダブルヘリコイドですので両方を伸ばすと、30cmまで近接撮影が出来るようになります。レンズのみの公称値の1mですので、被写体領域が広がり使い勝手は可成り向上しました。

外観、光学系も経年劣化していますが、光学系は分解清掃しましたので、スレキズは拭き傷程度、コーティング斑も多少出ていますが、テスト撮影した結果、撮影には影響はないと思われます。（テストに使用した掲載のカメラは含まれません）

国産フィルムメーカーの描写と違う、ヨーロピアンテイストの描写も、中々味わい深いものがあると思います。

ご検討の程、よろしくお願いいたします。

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